寝ているときの症状
- よくいびきをかいてるのを
指摘される - いびきが一時的に止まり、
その後に大きないびきが再開する - 呼吸が止まっている(無呼吸)
- 何度も目が覚めて、熟睡ができない
- よく寝汗をかく
SYMPTOMS
以下の8つの質問でご自身の睡眠時無呼吸症候群のリスクをチェックしましょう。
現時点では、何も症状がないと思っていても、実は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
現時点では
睡眠時無呼吸症候群
(SAS)の
リスクは低いです。
生活習慣に気をつけて、定期的に簡易リスクチェックを行いましょう。その他、睡眠で気になる症状がある場合は、ご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群
(SAS)の
リスクがあります。
今後、睡眠中のいびきや無呼吸を指摘された場合には、お早めにご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群
(SAS)の
リスクが高いです。
クリニックで専門医の診察を受けることをおすすめいたします。
日中の眠気が取れない、いびきをかく、
寝ているときに息が止まる、
よく眠れず疲れが残っているなどで
お悩みの方は、当院に一度ご相談ください。
SAS
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に
繰り返し呼吸が止まってしまう疾患です。
睡眠中に10秒以上呼吸が停止してしまうことを「睡眠時無呼吸」
と呼び、呼吸が浅くなることを「低呼吸」と言います。
無呼吸や低呼吸が1時間あたりに5回以上発生し、
以下のような症状が現れる状態を睡眠時無呼吸症候群と診断します。
睡眠時無呼吸症候群になると睡眠が浅くなり、日中に強い眠気を感じる、倦怠感などの症状が現れます。
この状態になると、集中力や記憶力が低下し、日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。
また、呼吸が停止するたびに体は低酸素状態になります。この繰り返される低酸素状態は体にとって大きなストレスとなり、心臓や他の臓器に負担をかけます。
実際に、睡眠時無呼吸症候群は高血圧症、心臓病、不整脈、脳卒中などのリスクを高め、放置すると死亡リスクが上昇することが知られています。
そのため、睡眠時無呼吸症候群の症状がある場合は、早期の診断と適切な治療が重要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)には、
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)と中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)のほか、
両者が組み合わさった混合性睡眠時無呼吸症候群があります。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の主な原因は、睡眠中に上気道(鼻からのどにかけて)が閉塞または狭窄することです。この狭まった気道に空気が通る際にいびきが発生し、気道が完全に閉塞すると無呼吸が発生します。
脳や脳幹部から呼吸器に対して出す信号の異常などにより、気道の閉塞なしに呼吸が停止してしまう状態です。主に脳や脊髄、心臓に影響を与える疾患や、呼吸を抑制する薬の影響などによって引き起こされます。
以下に思い当たる方は、お気軽にお問い合わせください。
肥満の人々は特に注意する必要があります。肥満は見た目だけでなく、軟口蓋や喉にも脂肪が蓄積し、上気道を狭めることがあります。横になると重力の影響で呼吸路がさらに狭くなり、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。
扁桃腺の肥大も気道を狭める原因となり、お子様の場合、睡眠時無呼吸症候群が発生する可能性があります。
アルコールを摂取すると体の力が低下するように、気道の筋力も減少します。高齢者も気道の筋肉の衰えで、気道が狭まる可能性があります。
さらに、アジア人は欧米人に比べて下顎が小さいため、肥満でない人でも睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まることがあります。そのため、この問題を早めに認識し、適切な対策を取ることが重要です。
DISEASE
高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病がある方は特に警戒が必要です。肥満だけでなく、飲酒や運動不足も睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めます。睡眠中の無呼吸により、体内の酸素濃度が低下し、心拍数が増加します。これにより、血管が収縮して睡眠中の血圧が上昇します。血圧を下げるだけでは問題解決にはならず、睡眠時無呼吸症候群の治療が必要です。
特に高血圧の人は注意が必要です。
これらの症状やリスクがある場合は、早めに検査を受けることをおすすめします。
EXAMINATION&
TREATMENT
検査結果に基づき、無呼吸低呼吸指数(Apnea Hypopnea Index:AHI)が1時間あたり5回以上で、特定の症状が認められる場合には睡眠時無呼吸症候群と診断されます。無呼吸低呼吸指数が5~20回は軽度、20~40回は中等度、40回以上は重度とされ、治療は重症度に応じて選択されます。
検査方法としては、自宅で行える簡易検査と、より詳細な終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)があります。症状や問診の結果に基づき、無呼吸が疑われる場合はまず簡易検査を実施します。簡易検査で無呼吸低呼吸指数が40回以上であれば、睡眠時無呼吸症候群と確定診断され、治療が開始されます。逆に無呼吸低呼吸指数が40回未満の場合は、PSG検査を行って確定診断を行います。
料金 | |
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3割負担 | 1,500円(診察代別) |
マウスピースを使用して治療する方法もあります。
このマウスピースは、下あごを前方に位置させることで気道を確保し、空気の流れをスムーズにします。これにより、無呼吸やいびきの発生を減少させることができます。
軽度の睡眠時無呼吸症候群の患者には、マウスピースを作成できる歯科医院を紹介しています。
マウスピースの効果が十分でない場合が多いため、当院では重度の患者様にはCPAP治療を推奨しています。CPAP治療は「経鼻的持続陽圧呼吸療法」とも呼ばれ、寝ている間の無呼吸を防ぐために使用されます。CPAP装置からエアチューブを通じて、鼻や口に取り付けたマスクから気道に空気を送り、気道を開放します。
気道の解放によって睡眠中の無呼吸やいびきを大幅に減少させ、深い眠りを実現し、日中の眠気を改善させる効果があります。また、高血圧症を抱えている患者様にとっては、血圧を下げる効果も期待できます。
CPAP療法の保険適応条件は、簡易検査でAHI≧40回または精密検査(PSG検査)でAHI≧20回の場合が適応になります。治療開始後は、定期的な通院が必要で、治療の進捗状況や患者様の体調の確認を都度行います。また、治療の有効性を確認するために、データのチェックを行い、必要に応じて機器の設定の調整も行います。CPAP療法は、適切に管理できれば患者様の生活の質を大幅に向上させることができます。
料金 | |
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3割負担 | およそ4,050円/月 |
Q&A
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は完治しますか?
睡眠時無呼吸症候群は基本的に完治が難しいとされていますが、治療によって症状の緩和は可能です。
発症の原因や症状の重篤度に応じて、原因療法か対処療法を選択します。
どれくらいの頻度で通院をする
必要がありますか?
患者様の状態に応じて医師が判断しますが、CPAPの定期的な受診は基本的に1ヵ月ごととしています。
他院からの転院も
受け入れておりますでしょうか?
もちろんです。現在通院中のクリニックから紹介状をお持ちいただき、予約時に転院希望をお伝えください。
※転院をご希望の方は、お電話でのお問い合わせをお願いいたします。
CPAPが合わない・つけられないのですが、
どうしたらいいですか?
一部の患者様はCPAPが合わない、またはつけられないという場合がありますが、その理由を特定することで解決できることも多いです。
CPAPが合わないと、睡眠時無呼吸症候群を放置して体内の酸素が不足し、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な疾患のリスクが高まります。そのため、当院ではCPAPを継続して使用するためのサポートを行い、問題解決に取り組んでいます。
CPAPの他に日常生活で
実践できることはありますか?
肥満が進むといびきをかくことが増える傾向があります。体重を減らすことでいびきの症状が改善する可能性が高いとされています。
また、お酒を摂取後すぐに眠ると、粘膜が腫れるため、いびきをかきやすくなることがあります。夜遅くにお酒を飲んで寝る習慣がある方や、寝る前にお酒を飲む方は、飲酒を控えることで症状の改善を感じることができる場合があります。
不眠症やナルコレプシーなどの
睡眠時無呼吸症候群以外の治療はできますか?
現在、当院では睡眠時無呼吸症候群以外の睡眠障害の治療は基本的に行っておりませんが、疑われる場合は連携する高度医療機関への紹介が可能です。
GREETING
私は東京都北区赤羽で生まれ育ち、医師になり10年ほどが経ちました。
循環器疾患(心不全・虚血性心疾患・不整脈)や睡眠時無呼吸症候群に携わり、診療や手術などを行ってきました。
睡眠時無呼吸症候群と循環器疾患は密接な関連があり、生活習慣病に対する薬物療法だけでは十分な予防にならない症例を多く経験してきました。病気になってから治療をするのではなく、病気にならずに健康な生活を送れるようなサポートをしていきたいと思い、生まれ育った赤羽で地域医療に携わりたいと考えております。